不動産投資の法人化について!手順やメリットも解説

不動産投資の法人化について!手順やメリットも解説

これから不動産投資を本格的に検討するなかで、より効率的な節税やスムーズな資金調達を実現するために、法人化すべきかどうかでお悩みではありませんか。
個人のまま投資規模を拡大していくと税負担が重くなるリスクがある一方で、いざ会社を設立しようとしても、必要な手続きやコストの全体像が複雑で、なかなか最初の一歩を踏み出しにくいですよね。
本記事では、不動産投資を法人化するまでのステップをはじめ、気になる節税効果などのメリットから、事前に把握すべきデメリットや注意点を解説します。
将来を見据えて安全かつ有利な資産形成を目指している不動産投資初心者の方は、ぜひご参考になさってくださいね。

不動産投資を法人化する手順と設立方法

不動産投資を法人化する手順と設立方法

投資用不動産の法人化には、主に会社設立の各種手続きがあります。
まずは、法人化のステップや、必要書類について解説します。

会社形態と社名の決定

会社形態を選ぶときは、設立費用だけでなく、融資の受けやすさや将来の物件数まで見据えることが大切です。
株式会社は信用面を説明しやすく、出資者と経営を分けて考えたい場合や、将来的に関係者を増やす場合に向いているでしょう。
一方で、定款認証や登録免許税が必要になるため、準備期間と費用を早い段階で計画に入れます。
合同会社は定款認証が不要で、少人数の不動産投資にも取り入れやすい形です。
また、役員任期や決算公告の負担を抑えやすく、運営をシンプルにしたい方にも向いています。
社名は事業内容が伝わる名称にし、同一住所で同じ商号がないか、国税庁や法務局の情報で事前に確認しましょう。

設立書類と印鑑の準備

設立書類をそろえる段階では、会社の意思表示に使う代表者印を中心に、銀行印や角印も用途別に準備します。
代表者印は法務局へ届け出るもので、契約や登記で使う重要な印鑑になるため、保管方法にも気を配りましょう。
そして、定款には商号や本店所在地のほか、不動産の所有、管理、賃貸借などの目的を具体的に記載します。
目的が曖昧だと、口座開設や融資相談で事業内容を伝えにくくなり、確認に時間がかかることもあります。
紙の定款では収入印紙が必要ですが、電子定款なら印紙税を抑えられるため費用面で有利です。
資本金は発起人の口座へ振り込み、通帳の写しをもとに払込証明書を整えましょう。

登記申請と各種届出

必要書類が整ったら、本店所在地を管轄する法務局へ設立登記を申請し、オンライン申請も選択肢に入れます。
申請が受理された日が会社設立日となり、登記完了までは1週間~2週間ほどを見込むと良いでしょう。
そして、完了後は登記事項証明書や印鑑証明書を取得し、税務手続きや法人口座の開設、融資審査に備えます。
税務署には、法人設立届出書を2か月以内に提出し、青色申告の申請も早めに進めたいところです。
また、役員報酬を支払う場合は、給与支払事務所などの届出も期限内におこないます。
自治体への届出や社会保険の手続きも確認し、物件取得や融資実行の予定に合わせて、余裕を持って段取りを組みましょう。

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法人化による節税効果と資金調達面のメリット

法人化による節税効果と資金調達面のメリット

前章では、法人設立の手続きについて述べましたが、実際にどのような効果があるのか気になりますよね。
ここでは、法人化による節税効果や、資金調達面のメリットについて解説します。

所得分散と経費計上

法人化の魅力は、利益を法人と役員に分けることで、税負担を調整しやすくなる点にあります。
個人の不動産所得は給与などと合算されるため、所得が増えるほど税率が高くなりやすいでしょう。
一方で、法人利益には法人税等が適用され、所得規模によっては個人より有利に働く場合があります。
法人税などの実効税率は、資本金や所得金額によって変動するため、試算しながら判断することが求められます。
また、役員報酬を設定すれば法人側で損金にでき、家族を含めた所得分散にもつながるのです。
経費計上の幅も広がるため、社内規程を整えたうえで出張日当や保険料などを扱い、無理のない節税を目指しましょう。

消費税還付と損益通算

法人運営では、赤字を翌期以降の黒字と相殺できる欠損金の繰越も確認しておきたい制度です。
青色申告法人であれば、欠損金を最長10年間繰り越せるため、初期費用が大きい不動産投資と相性がよい制度といえるでしょう。
たとえば、購入初年度は登記費用や不動産取得税などで支出が増えやすく、初年度だけ赤字になるケースもあります。
そのため、翌期以降の家賃収入と調整できれば、税負担を平準化しやすくなるでしょう。
さらに、売却益も法人では通常の事業利益と合算して計算され、保有期間だけで税率が変わりません。
一方で、消費税還付は居住用賃貸建物では制限があるため、店舗や事務所を扱う場合に課税事業者の条件も確認しましょう。

借り入れ枠拡大と融資評価

資金調達の面では、個人の年収や勤務先だけでなく、法人の事業性を示せる点が強みになり、投資規模を広げたい方にも役立ちます。
法人融資では、決算書や事業計画を通じて、物件ごとの家賃収入や返済計画を数字で説明しやすいでしょう。
そして、黒字決算や安定した入居実績を積み重ねるほど、次の物件取得に向けた評価にもつながります。
個人の借り入れ枠だけに頼らず、事業としての収益性を伝えられることは心強いポイントです。
また、金融機関によっては事業性を重視する融資や、公的制度を活用できる可能性があります。
法人に資産や借り入れを集約しておくと、将来の事業承継や相続対策も計画的に考えやすくなるでしょう。

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不動産投資を法人化するデメリットと注意点

不動産投資を法人化するデメリットと注意点

ここまで、法人化の恩恵を解説しましたが、設立や維持におけるマイナス面もおさえておきましょう。
最後に、不動産投資を法人化するデメリットや、注意点について解説します。

設立費用と専門家報酬

法人化では、節税効果だけでなく、会社を作るための初期費用も忘れずに見ておく必要があります。
株式会社は、定款認証手数料や登録免許税がかかり、法定費用だけで約20万円強が目安になるでしょう。
一方で、合同会社は定款認証が不要で、約6万円~10万円程度に抑えやすい形です。
くわえて、法人実印や銀行印の作成費用、各種証明書の取得費用も発生します。
専門家へ依頼する場合は、司法書士や行政書士への報酬も見込み、依頼範囲を事前に確認しておきたいところです。
登記完了や口座開設にも時間がかかるため、物件決済の予定から逆算して早めに余裕を持って準備を進めましょう。

法人住民税など維持費

法人を設立した後は、利益が少ない年度でも同じく毎年の維持費や事務負担が発生します。
代表的なものが、法人住民税の均等割で、利益の有無に関わらず年間約7万円発生します。
また、法人税の申告は個人の確定申告より複雑で、決算書や別表などの作成が必要になるでしょう。
そのため、税理士へ依頼する場合は、顧問料や決算料を含めた年間費用も細かく試算しておくことが大切です。
家賃収入がまだ小さい段階では、維持費が手残りを圧迫しないか確認し、法人化の時期を見極めることが大切です。

資金繰りリスクと対策

法人の資金繰りでは、家賃収入と返済、税金、修繕費を月ごとに見える化し、残高の推移を把握することが欠かせません。
社長1人の会社でも、役員報酬を毎月支払う場合は、社会保険料の負担が生じるでしょう。
そのため、報酬額は生活費だけでなく、法人側に残す資金や税金とのバランスを見て慎重に決めます。
また、法人資金と個人資金を混同すると、金融機関への説明が難しくなる場合があります。
役員貸付金が増えると評価に響くこともあるため、資金の出入りは帳簿と口座で丁寧に管理したいところです。
将来の空室や大規模修繕に備え、予備資金を確保しながら透明な管理を続け、急な支出にも備えると良いでしょう。

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まとめ

不動産投資の法人化では、融資や規模拡大を見据えて会社形態を選び、設立書類の準備や登記、税務署への届出が必要です。
法人設立により、役員への所得分散や経費計上で節税効果が期待でき、事業計画に基づく審査で資金調達も進めやすくなります。
一方で、設立費用や法人住民税、税理士報酬などの維持費がかかるため、家賃収入と支出を試算し資金繰りリスクに備えましょう。

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